口演童話「光陰矢の如し(こういんやのごとし)」
星の子たちのお母さんは、お月さまでした。
ある日、星の子たちが目を覚ますと、お母さんはいなくなっていました。星の子たちはお父さんを知りませんでした。それでも何とはなしに、お父さんはお日さまだという気がしていました。
「お母さんは、お父さんと旅に出たんだ」
「そうだそうだ」
「お母さんを探せば、まだ見ぬお父さんにも会えるぞ」
「そうだそうだ」
星の子たちは、お母さんを探す旅に出ました。
旅の途中、出会った人に尋ねました。
「ぼくたちのお母さんを知りませんか?」
「どんな人だい?」
「顔は丸かったり、半分になったり。名前は『お月さま』って言います」
「それならお日さまと二人で、ここを通っていったよ」
「ありがとうございます」
星の子たちは、先を急ぎました。
「ぼくたちのお母さんを知りませんか?」
「どんな人だい?」
「顔は丸かったり、半分になったり。名前は『お月さま』って言います。それから多分、『お日さま』との二人連れだと思います」
「ああ、その二人なら、この先の銀河屋という宿に泊まっているとい聞いたよ」
星の子たちは、先を急ぎました。
「ここが銀河屋だ。ごめんください」
「誰ですか?」
「ぼくたちは星の子たちです。ここにお母さんのお月さまと、お父さんのお日さまが泊まっていると聞いてやってきました。二人泊まっているんですよね」
「はい。と申しますか、泊まっていました」
「二人はどこへ?」
「今朝早く出立されました。後を追っても追いつけませんよ」
「どうしてです?」
「月日がたつのは早いと、昔からよく言われていますから」
「なんですか、それ?」
「光陰矢の如しですよ」
「よけいわかりません」
星の子たちは、もう二度とお母さんに会えないと知りました。でも夢の中では、二人に会えるような気がしました。そう思えて星の子たちは、キラキラ夜空で輝いています。
参考:光陰矢の如し
口演童話
星の子たちのお母さんは、お月さまでした。
ある日、星の子たちが目を覚ますと、お母さんはいなくなっていました。星の子たちはお父さんを知りませんでした。それでも何とはなしに、お父さんはお日さまだという気がしていました。
「お母さんは、お父さんと旅に出たんだ」
「そうだそうだ」
「お母さんを探せば、まだ見ぬお父さんにも会えるぞ」
「そうだそうだ」
星の子たちは、お母さんを探す旅に出ました。
旅の途中、出会った人に尋ねました。
「ぼくたちのお母さんを知りませんか?」
「どんな人だい?」
「顔は丸かったり、半分になったり。名前は『お月さま』って言います」
「それならお日さまと二人で、ここを通っていったよ」
「ありがとうございます」
星の子たちは、先を急ぎました。
「ぼくたちのお母さんを知りませんか?」
「どんな人だい?」
「顔は丸かったり、半分になったり。名前は『お月さま』って言います。それから多分、『お日さま』との二人連れだと思います」
「ああ、その二人なら、この先の銀河屋という宿に泊まっているとい聞いたよ」
星の子たちは、先を急ぎました。
「ここが銀河屋だ。ごめんください」
「誰ですか?」
「ぼくたちは星の子たちです。ここにお母さんのお月さまと、お父さんのお日さまが泊まっていると聞いてやってきました。二人泊まっているんですよね」
「はい。と申しますか、泊まっていました」
「二人はどこへ?」
「今朝早く出立されました。後を追っても追いつけませんよ」
「どうしてです?」
「月日がたつのは早いと、昔からよく言われていますから」
「なんですか、それ?」
「光陰矢の如しですよ」
「よけいわかりません」
星の子たちは、もう二度とお母さんに会えないと知りました。でも夢の中では、二人に会えるような気がしました。そう思えて星の子たちは、キラキラ夜空で輝いています。
参考:光陰矢の如し
口演童話