口演童話「内緒のタヌキ」
「タヌキを拾ってきて、かかあに内緒で飼っているんだ」
「何で、内緒にしているんだい?」
「かかあは、動物が嫌いで。小さいころ、近所の犬に手をかまれて。それ以来、だめになっちまったみたいなんだ。犬やネコは嫌いでも、あんたは好きだよって。この間も一緒に買い物に行ったら、手をつないで歩いてねえ。ずっと若いときみたいにいようねってね。うふっふっふっ」
「おいおい。のろけを聞きに来たんじゃないんだよ」
「何、聞きに来たの?」
「おまえが、タヌキの話をはじめたんだろう!」
「あっ、そうそう。内緒のタヌキのことだった。かかあには、そのうち話すから、もうちょっとここで隠れていてくれって言ったんだよ」
「タヌキが、人間の言葉、わかるのかい?」
「それが、このタヌキおれに似て、かしこいんだな。もうちょっと、もうちょっとと言って、一年が過ぎてねぇ」
「タヌキをだましちゃいけないよ」
「動物って飼い主に似るんだねえ。おれに似て、だまされやすくなっちまった」
「さっきから大きな声で喋っていても、このタヌキ起きないね」
「狸寝入りしているんだろう。得意技だからね」
「ほんとだ。耳がピクついてる」
参考:口演童話「内緒のタヌキ」、口演童話「ポン太のカーブ」
口演童話
「タヌキを拾ってきて、かかあに内緒で飼っているんだ」
「何で、内緒にしているんだい?」
「かかあは、動物が嫌いで。小さいころ、近所の犬に手をかまれて。それ以来、だめになっちまったみたいなんだ。犬やネコは嫌いでも、あんたは好きだよって。この間も一緒に買い物に行ったら、手をつないで歩いてねえ。ずっと若いときみたいにいようねってね。うふっふっふっ」
「おいおい。のろけを聞きに来たんじゃないんだよ」
「何、聞きに来たの?」
「おまえが、タヌキの話をはじめたんだろう!」
「あっ、そうそう。内緒のタヌキのことだった。かかあには、そのうち話すから、もうちょっとここで隠れていてくれって言ったんだよ」
「タヌキが、人間の言葉、わかるのかい?」
「それが、このタヌキおれに似て、かしこいんだな。もうちょっと、もうちょっとと言って、一年が過ぎてねぇ」
「タヌキをだましちゃいけないよ」
「動物って飼い主に似るんだねえ。おれに似て、だまされやすくなっちまった」
「さっきから大きな声で喋っていても、このタヌキ起きないね」
「狸寝入りしているんだろう。得意技だからね」
「ほんとだ。耳がピクついてる」
参考:口演童話「内緒のタヌキ」、口演童話「ポン太のカーブ」
口演童話